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疑問1 【審査支払業務の手数料に係る積算根拠の提示】審査支払業務の手数料について、積算根拠を明らかにすべきでないか。

最終更新日:2016年4月1日

【ポイント】

  •  毎年度の手数料に係る積算根拠となる毎年度の収支の見込みに関しては、前年中に保険者団体との間での協議の過程で概算を提示するとともに、前年度中に理事会の議決を経て厚生労働省の認可を受ける収支予算で詳細を公表
  •  今般の手数料体系の見直しに伴い、レセプトの区分ごとに手数料収入で賄われる支出をレセプト件数で除する方法により、手数料を算定する取扱いとするため、手数料の算定方法を分かりやすく説明することで可能となるところ。

1 毎年度の手数料に係る積算根拠

 支払基金が保険者の委託を受けて診療報酬の審査及び請求支払を実施するために必要な事務費については、保険者がレセプト件数を基準とする手数料で負担する仕組みとされています(社会保険診療報酬支払基金法(昭和23年法律第129号)(以下「支払基金法」という。)第26条)。
 これに基づき、現行では、毎年度の手数料について、保険者団体と協議した結果に基づき、支払基金の収支予算に係る認可の権限を有する厚生労働省の了解を得る取扱いとしています。
 このような毎年度の手数料に係る積算根拠となる毎年度の収支の見込みに関しては、前年中に保険者団体との間での協議の過程で概算を提示するとともに、前年度中に理事会の議決を経て厚生労働省の認可を受ける収支予算で詳細を公表してきました。
 いずれにせよ、今後とも、「支払基金サービス向上計画(平成23~27年度)-より良いサービスをより安く-」(平成23年1月13日)(以下「支払基金サービス向上計画」という。)に基づき、
① 予算及び決算におけるPDCAサイクルの確立
② 総コストの削減を通じた手数料水準の引下げ
③ コスト構造の見える化
等に取り組みます。

2 平成24年度の手数料に係る算定方法

 
 この点、平成24年度の手数料に係る積算根拠となる平成24年度の収支の見込みに関する詳細は、「平成24事業年度一般会計収入支出予算(案)」のとおりです。
手数料の在り方については、議論が錯綜しないよう、
① 「手数料負担の水準(=総コストの削減を通じた手数料水準の引下げ)」の問題
② 「手数料負担の配分(=一定の総コストを前提とする手数料体系の見直し)」の問題
を峻別して検討することが重要です。
 平成24年度の手数料に係る算定方法は、次のとおりです。(詳細については、「平成24年度における審査支払業務の手数料」ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。(平成23年12月26日付けプレスリリース第250号)(PDF:37KB)を参照してください。)

(1)手数料負担の水準

 レセプトの区分ごとにレセプト1件当たりの手数料を算定する取扱いの如何にかかわらず、保険者によって負担される手数料の実質的な水準を示す指標は、全レセプトの平均手数料です。
 これに関しては、平成24年度には、平成25年度中を目途とする医療事務電算システム(注釈1)の機器更新のための経費を確保する必要があるものの、そのような中でも、人件費及び物件費の両面にわたる総コストの削減に取り組むとともに、積立預金を計画的に取り崩すことにより、手数料水準の引下げを実現します。
 具体的には、平成24年度予算案では、支出より手数料収入以外の収入及び積立預金からの受入金を減じた手数料収入で賄われる支出をレセプト件数で除する方法により、全レセプトの平均手数料を算定すると、83.50円/件となります(参考1)。
 これは、
① 平成23年度予算(85.50円/件)と比較して▲2.00円/件(▲2.3%)
② ピーク時の平成9年度決算(107.88円/件)と比較して▲24.38円/件(▲22.6%)
③ 四半世紀以上前の昭和61年度決算(82.69円/件)とおおむね同程度
に相当する水準です(参考2)。
 この点、平成24年度の手数料に係る積算根拠となる平成24年度の収支の見込みに関する詳細は、「平成24事業年度一般会計収入支出予算(案)」のとおりです。

(2)手数料負担の配分

 どのようにレセプトを区分してそれぞれどの程度の水準でレセプト1件当たりの手数料を算定するか、という問題は、手数料負担の配分の問題です。
 これに関しては、かねてより、保険者団体より、レセプトの区分ごとのコストに応じた手数料の算定が求められてきたことを踏まえ、保険者団体と協議した結果に基づき、コストと手数料との対応関係を明確化するため、平成24年度より、抜本的な手数料体系の見直しを実現します。(詳細については、「『支払基金サービス向上計画』の第1次フォローアップ(平成23年度)」(平成23年12月20日)(以下「平成23年度フォローアップ」という。)を参照してください。)
 すなわち、保険者がオンラインによらずに電子媒体又は紙媒体で電子レセプト又は連名簿(注釈2)を受け取る場合には、電子媒体又は紙媒体の作成及び送付のための追加的な経費が必要であるため、基本手数料のほか、それぞれの実費に相当する付加手数料を徴収する取扱い(参考3)とします。
 あわせて、平成27年度における手数料収入で賄われる支出に係るコスト構造の見込みについて、一定の前提で医科分、歯科分及び調剤分に区分すると、レセプト1件当たりのコストに関しては、調剤分が医科・歯科分の加重平均のおおむね半分程度であるため、当面、医科・歯科分と調剤分との割合がおおむね2対1となるように基本手数料を算定する取扱い(参考4)とします。
 具体的には、平成24年度予算案では、付加手数料について、
① 電子媒体又は紙媒体の作成及び送付のための追加的な経費
② レセプト件数
の見込みを基礎として、収入が平成24~27年度の4年間にわたっておおむね均衡するように算定すると、図表1のとおりとなります。

【図表1】付加手数料(平成24年度)
電子媒体での電子レセプトの受取り 1.30円/件

電子媒体での連名簿の受取り

1.30円/件

紙媒体での電子レセプトの受取り

12.00円/件

紙媒体での連名簿の受取り

3.10円/件

 その上で、基本手数料について、
① 手数料収入で賄われる支出(773.2億円)より付加手数料収入で賄われる支出(2.7億円)を減じた基本手数料収入で賄われる支出(770.5億円)
② 医科・歯科分及び調剤分のそれぞれのレセプト件数(625百万件及び301百万件)
の見込みを基礎として、医科・歯科分と調剤分との割合がおおむね2対1となるように算定すると、図表2のとおりとなります。

【図表2】基本手数料(平成24年度)
医科・歯科分

99.40円/件

調剤分

49.60円/件

 その結果、レセプトの区分ごとのレセプト1件当たりの手数料は、図表3のとおりとなります。

【図表3】レセプト区分ごとのレセプト1件当たりの手数料(平成24年度)
  保険者がレセプト又は連名簿を受け取る形態
オンライン分 電子媒体分 紙媒体分 紙レセプト

電子レセプト・連名簿

電子レセプト・連名簿

電子レセプト 連名簿
レセプトの種別 医科・歯科分 99.40 100.70 111.40

102.50
(103.80)

99.40

調剤分

49.60 50.90 61.60

52.70
(54.00)

49.60

(単位:円/件)

(注)括弧内は、公費負担医療の実施機関が紙媒体でのみならず電子媒体でも連名簿の受取りを希望する場合に係るものである。

 このように、今般の手数料体系の見直しでは、レセプトの区分ごとに手数料収入で賄われる支出をレセプト件数で除する方法により、手数料を算定する取扱いとする(注釈3)ため、手数料の算定方法を分かりやすく説明することが可能となるのではないか、と考えています。

注釈1

 医療事務電算システムとは、「レセプト電算処理システム(=電子レセプトに係る医療機関からの提出、審査支払機関による審査及び保険者への提供を一貫して実施するためのコンピュータシステム)」に「請求・支払計算システム(=保険者に対する請求及び医療機関に対する支払の金額を計算するためのコンピュータシステム)」等を統合したコンピュータシステムをいう。

注釈2

 連名簿とは、医療保険・公費負担医療併用レセプト又は2以上の公費負担医療に係る併用レセプトに代替する帳票であって、支払基金で作成して公費負担医療の実施機関に送付するものをいう(昭和51年8月7日保発第44号・庁保発第33号厚生省保険局長・公衆衛生局長・薬務局長・社会局長・児童家庭局長・援護局長・社会保険庁医療保険部長連名通知「療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令等の施行について」)。

注釈3

 従前、仮に手数料を据え置く場合における手数料収入を試算した上で、収支の見込みを比較して手数料を改定する幅を設定する方法により、手数料を算定する取扱いとしていた。

【参考1】

全レセプトの平均手数料の算定方法(平成24年度概算)

【参考2】

全レセプトの平均手数料の推移(昭和61年度~平成24年度)

【参考3】

手数料体系の見直しのイメージ-保険者がレセプト又は連名簿を受け取る形態での区分-の画像1

手数料体系の見直しのイメージ-保険者がレセプト又は連名簿を受け取る形態での区分-の画像2

【参考4】

手数料体系の見直しのイメージ-レセプトの種別での区分-

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