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疑問10 【査定に現れない審査の意義】平成22年度決算では、審査支払業務の事務費が828.3億円に達しているのに対し、平成22年5月~平成23年4月審査分では、原審査での査定が246.5億円、再審査での査定が56.0億円にとどまっている。このような支払基金は、費用対効果に乏しいのでないか。

最終更新日:2016年4月1日

【ポイント】

  •  支払基金の費用対効果を評価するに当たっては、審査のみならず請求支払も勘案することが適当
  •  審査は、保険診療ルールに適合する診療行為の確保のためのものであって、専ら査定を通じた医療費の適正化を目的とするものではないところ。このような審査に対する関係者の信頼を確保するためには、査定に現れない審査の意義の見える化を図ることが重要
  •  平成23年度フォローアップでは、
    ① ASP
    ② コンピュータチェック
    ③ 審査委員による医療機関に対する連絡、懇談等での改善要請
    について、レセプトの適正化に資する効果を定量的に示したところ。

1 支払基金の費用対効果

 支払基金は、月間で約7千4百万件、年間で約8億9千万件に達するレセプトについて、審査を実施するほか、約22万7千箇所の医療機関と約1万3千箇所の保険者との間で請求支払を実施しています。
 したがって、支払基金の費用対効果を評価するに当たっては、審査のみならず請求支払も勘案することが適当です。

2 査定に現れない審査の意義

 また、審査は、保険診療ルールに適合する診療行為の確保のためのものであって、専ら査定を通じた医療費の適正化を目的とするものではありません
 このような審査に対する関係者の信頼を確保するためには、査定に現れない審査の意義の見える化を図ることが重要です。
 これを踏まえ、平成23年度フォローアップでは、
① ASP(注釈14)
② コンピュータチェック
③ 審査委員による医療機関に対する連絡、懇談等での改善要請
について、レセプトの適正化に資する効果を定量的に示しました。
 加えて、今後、
① 職員による医療機関に対する連絡、懇談等での改善要請
② 審査情報提供事例の公表
について、レセプトの適正化に資する効果を定量的に示すための方策のほか、ピアレビュー(注釈15)を実施する審査委員会の存在がそれ自体で医療機関による不適正なレセプトの提出を抑止する効果を定量的に示すための方策を検討します(参考23)。

【参考:ドイツにおける医療保険メディカルサービスの審査】

  •  ドイツでは、病院の入院診療については、保険者である疾病金庫において、疑義を伴う症例を個別に抽出し、その審査を州単位の独立の審査機関である医療保険メディカルサービスに委託する仕組みとなっています(社会法典第5編第275条第1~3a項)。
  •  この点、医療保険メディカルサービスの事務費は、各疾病金庫が審査を委託する件数の多寡にかかわらず、各疾病金庫の本人被保険者数に応じて賦課される分担金で賄われる仕組みとなっています(社会法典第5編第281条第1項)。
  •  しかしながら、医療保険メディカルサービスの審査は、疾病金庫に対して独立性を有する医学的な判断として位置付けられています。
  •  具体的には、医療保険メディカルサービスの医師は、医学的な業務を遂行するに当たり、専ら医師としての良心に従わなければならない(社会法典第5編第275条第5項)ものとされています。

注釈14

 ASP(Application Service Provider)とは、サーバにインストールされたアプリケーションをインターネットで提供するサービスをいう。具体的には、支払基金では、医療機関によってオンラインで提出される電子レセプトを受け付ける段階で記録漏れ等に関する事務点検を実施することが可能である。

注釈15

 ピアレビューとは、同業の専門家による公正な評価をいう。

【参考23】

査定に現れない審査の意義の見える化の画像1

査定に現れない審査の意義の見える化の画像2

お問い合わせ

経営企画部 政策統括課
〒105-0004 東京都港区新橋二丁目1番3号
電話:03-3591-7441

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その3 審査支払業務の手数料等(平成24年2月27日)

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