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7 投薬

最終更新日:2017年9月25日

タイトル一覧

1.入院患者に対して、該当する傷病名の記載のない外皮用薬の算定について

≪平成29年4月24日≫

取扱い

 入院患者に対して、薬効・薬理から有効性があると判断される傷病名又は症状詳記等の記載のない外皮用薬は原則として認めない。

取扱いを作成した根拠等

 皮膚疾患の種類・症状は様々であり、それらの原因や病状・病態に合わせ多種多様な外皮用薬が保険収載されている。
 レセプトの記載内容を通覧して、該当する傷病名等がなく、また、外皮における炎症、発疹、痒み、創傷、細菌感染症、真菌感染症などの症状が類推できない場合は、事例ごとに判断するものであり、一律にその投与を認めるには問題があると考える。
 したがって、入院患者であっても、薬効・薬理から有効性があると判断される傷病名又は症状詳記等の記載のない外皮用薬は原則として認められない。

2.入院患者に対して、該当する傷病名の記載のない眼科用薬の算定について

≪平成29年4月24日≫

取扱い

 入院患者に対して、薬効・薬理から有効性があると判断される傷病名又は症状詳記等の記載のない眼科用薬は原則として認めない。

取扱いを作成した根拠等

 眼科疾患の種類・症状は様々であり、それらの原因や病状・病態に合わせ多種多様な眼科用薬が保険収載されている。
 レセプトの記載内容を通覧して、該当する傷病名等がなく、また、該当する症状が類推できない場合は、事例ごとに判断するものであり、一律にその投与を認めるには問題があると考える。
 したがって、入院患者であっても、薬効・薬理から有効性があると判断される傷病名又は症状詳記等の記載のない眼科用薬は原則として認められない。

3.アルツハイマー型認知症の病名と脳血管障害(脳梗塞後遺症、多発性脳梗塞等)の病名とが併存している場合におけるアリセプト内服薬(錠・ドライシロップ・ゼリー等)の投与について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 アルツハイマー型認知症の病名と脳血管障害(脳梗塞後遺症、多発性脳梗塞等)の病名とが併存している場合におけるアリセプト内服薬の投与は、原則として認める。

取扱いを作成した根拠等

 認知症疾患治療ガイドライン2010(日本神経学会監修)において、アルツハイマー型認知症(AD)が脳血管障害と共通の危険因子を有することや、病理学的にも、特に高齢者ではアルツハイマー型認知症の病理所見と脳血管障害が重なる病態が多く認められるとされている。
 また、近年では、血管性認知症(VaD)の疾病概念が変更され、「脳血管障害を有するアルツハイマー型認知症(AD)」あるいは「混合型認知症」という概念が広まっている。
 以上のことから、アルツハイマー型認知症の病名と脳血管障害(脳梗塞後遺症、多発性脳梗塞等)の病名とが併存している場合におけるアリセプト内服薬の投与については、原則認められると判断した。

4.除菌前の感染診断の請求がないヘリコバクター・ピロリ除菌療法について、内視鏡検査による胃炎の診断及びヘリコバクター・ピロリの感染診断(陽性)が、他医療機関(検診も含む)で実施された場合の取扱いについて 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎において、除菌前の感染診断の請求がないヘリコバクター・ピロリ除菌療法については、内視鏡検査による胃炎の診断及びヘリコバクター・ピロリの感染診断(陽性)が、他医療機関(検診も含む)で実施された場合、病名及び症状詳記等にその旨の記載があれば、原則として認める。
 なお、内視鏡検査又は造影検査において確定診断がなされた胃潰瘍又は十二指腸潰瘍についても同様に取扱う。

取扱いを作成した根拠等

 平成25年2月21日付け保医発0221第31号「「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」の一部改正について」の記の1の対象患者に「内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者」とある。
 記の3に「2の感染診断により、ヘリコバクター・ピロリ陽性であることが確認された対象患者に対しては、ヘリコバクター・ピロリ除菌及び除菌の補助が薬事法上効能として承認されている薬剤を薬事法承認事項に従い、3剤併用・7日間投与し除菌治療を行うこと。」とある。
 記の7に「健康診断として内視鏡検査を行った場合には、診療報酬明細書の摘要欄にその旨を記載すること。」とある。
 平成25年3月28日付け厚生労働省保険局医療課事務連絡「疑義解釈資料の送付について(その13)」の医科(問6)に「健康診断で行った内視鏡検査で胃炎が見つかった患者も除菌治療の対象となるのか。」の問に対して、「対象となる。(以下省略)」と回答されている。
 このことから、「内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者」であり、「除菌前の感染診断によりヘリコバクター・ピロリ陽性であることが確認された患者」であれば、除菌療法の対象患者となる。ただし、内視鏡検査及び除菌前の感染診断の実施機関について特に記載されていない。
 以上のことから、除菌前の感染診断の請求がないヘリコバクター・ピロリ除菌療法について、内視鏡検査による胃炎の診断及びヘリコバクター・ピロリの感染診断(陽性)が、他医療機関(検診も含む)で実施された場合、病名及び症状詳記等にその旨の記載があれば、原則認められると判断した。
 なお、内視鏡検査又は造影検査において確定診断がなされた胃潰瘍又は十二指腸潰瘍についても同様に取扱うものとする。

5.潰瘍性大腸炎に対するペンタサ錠とペンタサ注腸の併用投与について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 潰瘍性大腸炎に対するペンタサ錠とペンタサ注腸の併用投与は、原則として認める。

取扱いを作成した根拠等

 潰瘍性大腸炎の治療については、左側あるいは全大腸炎型でも遠位大腸の活動性がある場合には、内服療法に加え局所投与の併用が望ましい。
 ペンタサ錠は小腸から大腸の広い範囲で吸収される特徴があるが、大腸の末端までは、高い濃度のメサラジンが行き届かない。
 潰瘍性大腸炎では、病変が直腸からびまん性に口側に進展することから、ペンタサ注腸は、病変部位に十分な薬剤を到達させる製剤である。
 なお、ペンタサ注腸の「効能・効果に関連する使用上の注意」には「脾湾曲部より口側の炎症には効果が期待できない」とある。
 また、厚生労働省研究班(鈴木班)による治療指針でも左側大腸炎型・全大腸炎型の軽症・中等症の寛解導入療法で、内服に注腸の併用は効果増強が期待できるとあり、重症例でも併用が認められている。寛解維持療法でも内服と注腸の併用は有用であるとされている。(潰瘍性大腸炎・クローン病診断基準・治療指針:平成27年度改訂版(平成28年3月31日))
 これらのことから、ペンタサ錠とペンタサ注腸は大腸内でも作用する部位が異なるため、潰瘍性大腸炎に対する併用投与は、原則認められると判断した。

6.単なる動脈硬化症に対するペリシット錠の投与について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 単なる動脈硬化症に対するペリシット錠の投与は、原則として認めない。

取扱いを作成した根拠等

 ペリシット錠の適応は「高脂血症の改善」に加えて「ビュルガー病、閉塞性動脈硬化症、レイノー病、レイノー症候群に伴う末梢循環障害」とされている。
 上記の動脈疾患は、末梢循環障害を主要症状とする一群である。
 したがって、単なる「動脈硬化症」に対するペリシット錠の投与は、原則認められないと判断した。

7.単なるアレルギー性鼻炎に対するインタール点眼液の投与について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 単なるアレルギー性鼻炎に対するインタール点眼液の投与は、原則として認めない。

取扱いを作成した根拠等

 インタール点眼液の適応は「春季カタル、アレルギー性結膜炎」である。アレルギー性鼻炎に対しては別に点鼻用のインタール点鼻液がある。
 したがって、単なる「アレルギー性鼻炎」に対するインタール点眼液の投与は、原則認められないと判断した。

8.慢性気管支炎に対するセルテクト錠の投与について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 慢性気管支炎に対するセルテクト錠の投与は、原則として認めない。

取扱いを作成した根拠等

 セルテクト錠は、第2世代抗ヒスタミン薬に分類されるアレルギー性疾患治療剤であり、添付文書上の適応症は「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚瘙痒症、湿疹・皮膚炎、痒疹」となっている。
 一般通念としての「慢性気管支炎」はアレルギー性反応に起因する病名には該当していないと考える。
 したがって、慢性気管支炎に対するセルテクト錠の投与は、原則認められないと判断した。

9.心室性期外収縮に対するノイキノン錠の投与について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 基礎疾患を伴わない心室性期外収縮に対するノイキノン錠の投与は、原則として認めない。

取扱いを作成した根拠等

 期外収縮は正常調律より早いタイミングで起こる異所性興奮であり、心室性期外収縮は心室から刺激が発生し、心室の興奮が心房の興奮より先に起こるものをいう。
 心室性期外収縮は、基礎心疾患(虚血性心疾患、心臓弁膜症、心不全等)に伴って出現する場合もあるが、多くは、基礎疾患を認めない特発性であり、健常者でもみられる疾患である。
 ノイキノン錠は、代謝性強心薬(ユビデカレノン製剤)で、効能・効果は「基礎治療施行中の軽度及び中等度のうっ血性心不全症状」である。
 また、添付文書の臨床効果に「虚血性心疾患、高血圧症やリウマチ性心疾患等に基づくうっ血性心不全の自他覚症状(浮腫、肺うっ血、肝腫脹や狭心症状等)に対して(略)有用性が認められている。」とあることから、当該薬剤は基礎疾患として心疾患、高血圧症等がある患者の心不全症状に対して有効性が認められている。
 心室性期外収縮の原因となる心疾患の一つとして心不全があるが、原因の多くは特発性であることから、心室性期外収縮の傷病名のみで、基礎疾患として心疾患を有していると判断することは困難である。
 よって、別に心疾患の傷病名がない場合の心室性期外収縮に対するノイキノン錠の投与は、原則認められないと判断した。

10.H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(PPI)(オメプラール錠等)の併用投与について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(PPI)(オメプラール錠等)との併用投与は、原則として認めない。

取扱いを作成した根拠等

 H2ブロッカー(ガスター錠等)は、添付文書上の適応が、「胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善」となっている。
 プロトンポンプ・インヒビター(オメプラール錠等)は、「胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」となっている。
 胃や十二指腸の潰瘍は、胃酸分泌を抑えることで改善へ向かうものであり、胃酸の分泌には、ヒスタミンが胃にある壁細胞に刺激を与え、プロトンポンプから塩酸が出る仕組みとなっている。
 H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(オメプラール錠等)は同効の薬剤であり、それぞれが単独使用で所期の効果は期待できる。
 PPI抵抗性の難治性逆流性食道炎については、PPIの弱点である夜間の効果減弱すなわちnocturnal gastric acid breakthrough(NAB)に対して、速効性のあるH2ブロッカー投与が効果的であるとの報告はあるが、その効果は1週間程度で長期投与では効果が減弱するとの報告もあり、併用による効果について一定の見解は得られていない。PPI抵抗性の難治性逆流性食道炎に対しては、まずPPIの倍量あるいは1日2回投与が強く推奨されている。(胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2015)
 さらに、2015年2月に薬価収載された新しい作用機序を持ったPPI、ボノプラザン(タケキャブ)は胃酸で失活しない、速効性のPPIである。この新規PPIの登場により、今後、PPI抵抗性の難治性逆流性食道炎の治療方針が変更される可能性が高いと思われる。
 したがって、H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(オメプラール錠等)の併用投与は、原則認められないと判断した。

11.一連の禁煙治療中(12週間)におけるチャンピックス錠の算定について 新規

≪平成29年9月25日≫

取扱い

 一連の禁煙治療中(12週間)におけるチャンピックス錠の算定については、B001-3-2の「3」ニコチン依存症管理料(5回目)を算定済であっても、用法・用量のとおり12週間まで認める。

取扱いを作成した根拠等

 ニコチン依存症管理料は、平成28年3月4日付け保医発0304第3号「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添1の第2章第1部医学管理等のB001-3-2ニコチン依存症管理料(1)において「入院中の患者以外の患者に対し、「禁煙治療のための標準手順書」(日本循環器学会、日本肺癌学会、日本癌学会及び日本呼吸器学会の承認を得たものに限る。)に沿って、初回の当該管理料を算定した日から起算して12週間にわたり計5回の禁煙治療を行った場合に算定する。」と記載されている。
 禁煙治療のための標準手順書においては、Ⅳ.禁煙治療の方法の標準禁煙治療プログラムに、「標準的な禁煙治療プログラムは、12週間に渡り計5回の禁煙治療を行います。まず、初回診察で患者と話し合って禁煙開始日を決定します。初回診察から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後の計4回、禁煙の実行継続のための治療を行います。」と記載されている。
 しかしながら、禁煙治療は、一連の禁煙治療中(12週間)において患者の状態等に応じながら、適宜、受診回数の増減、チャンピックス錠の1回の投与日数を14日分の処方にするなど、主治医と当該患者との同意書に基づく禁煙治療が行われる。
 以上のことから、チャンピックス錠の留意事項通知に記載されている「本製剤の薬剤料については、ニコチン依存症管理料の算定に伴って処方された場合に限り算定できることとする。」については、ニコチン依存症管理料が算定されていない日に、当該薬剤を処方した場合は算定できないと解するものではなく、当該管理料の算定期間である一連の禁煙治療中(12週間)に伴って、チャンピックス錠が処方された場合に限り算定できるものと解し、原則認められると判断した。

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