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5 検査

最終更新日:2022年1月31日

タイトル一覧

1.糖尿病確定診断後の患者に対する連月のインスリン(IRI)の算定について

《平成30年2月26日》

取扱い

 糖尿病確定診断後の患者に対するインスリン(IRI)の連月の算定は、原則として認めない。ただし、症状詳記等から薬剤変更時、コントロール不良例、治療方針の評価及び決定等、連月の算定の必要性が医学的に判断できる場合は認める。

取扱いを作成した根拠等

 審査情報提供事例(平成18年3月27日第2次提供事例)より「原則として、糖尿病確定後の患者に対して、インスリン(IRI)は認められる。」とされ、その理由として「糖尿病として診断されても、その型別の判断が困難である症例も見受けられる。糖尿病の病態把握、特にインスリン抵抗性を知るために、一定間隔での経過観察が必要な場合もある。まれな病型であるが、slowly progressive 1型糖尿病においては、発症初期には一見2型糖尿病のような臨床症状を呈する。」としている。
 インスリン(IRI)は、インスリン分泌能の評価を行い、病型の診断(1型等)を行う検査であり、病型の診断が既に行われ症状が安定している患者に対しては頻回に実施する検査ではないが、薬剤変更時、コントロール不良例、治療方針の評価及び決定等、経過観察が必要な場合もある。
 これらの状態が病名又は症状詳記等で医学的に判断できる場合は、連月の算定は原則認められると判断した。
 以上のことから、糖尿病確定診断後の患者に対してのIRIの算定は、一定間隔での経過観察が必要な場合等もあるため認めるが、病型の診断が既に行われ、症状が安定している患者に対しては頻回に実施する検査ではないため、連月の算定については原則として認めないとし、症状詳記等から薬剤変更時、コントロール不良例、治療方針の評価及び決定等、連月の算定の必要性が医学的に判断できれば認める場合もあるとして取り扱うこととする。

2.手術前においてスクリーニングを目的として実施したD006の14 Dダイマー定性、D006の15 Dダイマー半定量及びD006の17 Dダイマーの算定について

《令和3年3月22日》

取扱い

 手術前において、スクリーニングを目的として実施したD006の14 Dダイマー定性、D006の15 Dダイマー半定量及びD006の17 Dダイマーの算定は、血栓症の発症リスクの高い症例を除き、原則として認められない。

取扱いを作成した根拠等

 Dダイマーは、安定化フィブリンのプラスミンによる分解産物で、二次線溶(フィブリン形成に伴う線溶)の亢進の指標となるものであり、DICや深部静脈血栓症の診断ならびに病勢の推移の評価に用いるものである。
 したがって、血栓症の発症リスクが高い症例を除き、手術前におけるスクリーニングを目的とした当該検査の必要性は低く、原則認められないと判断した。

3.アレルギー性鼻炎の疑いに対するD015の10 非特異的IgE半定量及び非特異的IgE定量の算定について

《令和3年3月22日》

取扱い

 アレルギー性鼻炎の疑いに対して、D015の10 非特異的IgE半定量及び非特異的IgE定量の算定は、原則として認められる。

取扱いを作成した根拠等

 IgEは血清中にごく微量存在する免疫グロブリンで、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、じんま疹Ⅰ型(即時型)アレルギー反応が関与する疾患などのⅠ型アレルギー疾患で高値を示す。
 非特異的IgEは、IgEの血中総濃度を測定する検査であり、Ⅰ型アレルギーのスクリーニング検査として有用である。
 このため、アレルギー性鼻炎の疑いに対するD015の10 非特異的IgE半定量及び非特異的IgE定量の算定は、原則として認められることとした。

4.ヘリコバクター・ピロリ感染診断において、プロトンポンプ・インヒビター(PPI)投与中止又は終了後2週間以上経過せず実施したD012の23ヘリコバクター・ピロリ抗原定性の算定について

《令和4年1月31日》

取扱い

 ヘリコバクター・ピロリ感染診断において、プロトンポンプ・インヒビター(PPI)投与中止又は終了後2週間以上経過せず実施したD012の23ヘリコバクター・ピロリ抗原定性の算定は、原則として認められない。

取扱いを作成した根拠等

 プロトンポンプ・インヒビター(PPI)が投与されている患者に対するヘリコバクター・ピロリ感染診断の保険診療上の取扱いについては、厚生労働省通知(※)に「ランソプラゾール等、ヘリコバクター・ピロリに対する静菌作用を有するとされる薬剤が投与されている場合については感染診断の結果が偽陰性となるおそれがあるので、除菌前及び除菌後の感染診断の実施に当たっては、当該静菌作用を有する薬剤投与中止又は終了後2週間以上経過していることが必要である。」と示されている。
 また、日本ヘリコバクター学会の「H.pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版Q&A」において、便中抗原はPPI服用に影響を受けるかということに関し、国産のキットではPPIの影響が少なくPPI内服中でも除菌判定が可能であったとの報告がある。しかし、海外産のキットではPPIの影響についての検討は不十分であり、欧州のキットはPPIの影響を受けるとの報告がある。このため、今のところ保険診療ではPPI内服中の便中抗原測定は認められていない旨が示されている。
 以上のことから、ヘリコバクター・ピロリ感染診断において、PPI投与中止又は終了後2週間以上経過せず実施したD012の23ヘリコバクター・ピロリ抗原定性の算定は、原則認められないと判断した。

(※) 「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」(平成12年10月31日保険発第180号、最終改正:平成25年2月21日保医発0221第31号)

5.ヘリコバクター・ピロリ感染診断において、プロトンポンプ・インヒビター(PPI)投与中止又は終了後2週間以上経過せず実施したD023-2の2尿素呼気試験(UBT)の算定について(検査結果が陽性の場合)

《令和4年1月31日》

取扱い

 ヘリコバクター・ピロリ感染診断において、プロトンポンプ・インヒビター(PPI)投与中止又は終了後2週間以上経過せず実施したD023-2の2尿素呼気試験(UBT)の算定は、検査結果が陽性の場合であっても、原則として認められない。

取扱いを作成した根拠等

 ヘリコバクター・ピロリ感染診断において、プロトンポンプ・インヒビター(PPI)が投与されている患者に対するD023-2の2尿素呼気試験(UBT)については、PPIの静菌作用により検査結果が偽陰性となる可能性がある。
 厚生労働省通知(※)にも「ランソプラゾール等、ヘリコバクター・ピロリに対する静菌作用を有するとされる薬剤が投与されている場合については感染診断の結果が偽陰性となるおそれがあるので、除菌前及び除菌後の感染診断の実施に当たっては、当該静菌作用を有する薬剤投与中止又は終了後2週間以上経過していることが必要である。」と示されている。
 このため、当該検査はPPIの投与を中止又は終了してから2週間以上経過後に実施する必要がある。一方、投与中止又は終了後2週間以上経過せず実施し、結果「陽性」だった場合は、ヘリコバクター・ピロリ(HP)感染について「真に陽性」と判断し得る。
 しかし、ヘリコバクター・ピロリ(HP)感染者の偽陰性率はPPI服用中が33%、服用中止後3日目9%、7日目3%、14日目0%と報告されている。
 本検査において重要なことは、偽陰性例(真の陽性例の見落とし)の発生を極力避けることによって、ヘリコバクター・ピロリ感染を正確に診断することである。
 以上のことから、ヘリコバクター・ピロリ感染診断において、PPI投与中止又は終了後2週間以上経過せず実施したD023-2の2尿素呼気試験(UBT)の算定は、検査結果が陽性の場合であっても、原則認められないと判断した。

(※) 「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」(平成12年10月31日保険発第180号、最終改正:平成25年2月21日保医発0221第31号)
(参考文献) L Laine, R Estrada, M Trujilo et al. Effect of proton-pump inhibitor therapy on diagnostic testing for Helicobacter pylori. Ann Intern Med 1998, 129(7):547-50.

6.狭心症(確定後)の傷病名のみに対するD215の3心臓超音波の算定について

《令和4年1月31日》

取扱い

 狭心症(確定後)の傷病名のみに対するD215の3心臓超音波 イ 経胸壁心エコー法の算定は、原則として認められる。

取扱いを作成した根拠等

 心臓超音波検査は、高周波の超音波を用いて心臓の動きや構造、血流を観察し、心臓疾患の診断や心機能・血行動態の判定を行う検査であり、狭心症確定後においては、心腔壁運動の異常、心筋虚血の有無の検出等に有用である。
 以上のことから、狭心症(確定後)の傷病名のみに対するD215の3心臓超音波 イ 経胸壁心エコー法の算定は、原則認められると判断した。

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