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12 手術

最終更新日:2022年1月31日

タイトル一覧

1.K022組織拡張器による再建手術(一連につき)の取扱いについて

≪平成29年4月24日≫

取扱い

 K022組織拡張器による再建手術(一連につき)については、部位毎に組織拡張器の挿入が必要と判断できる場合は、各々の部位に対して算定を認める。

取扱いを作成した根拠等

 K022組織拡張器による再建手術(一連につき)については、平成24年度の留意事項通知に「治療に要した日数又は回数にかかわらず、一連のものとして所定点数を算定する。」、「1患者の同一疾患に対して1回のみの算定であり、1回行った後に再度行っても算定できない。」と記載されているが、「同一疾患」の取扱いについては、明確に示されてはいない。
 K022組織拡張器による再建手術については、傷病名が「熱傷瘢痕」であっても、医学的に各々の部位に対して、それぞれの「組織拡張器」を用いて再建を行ったと判断できる場合、医科点数表の手術通則2に「手術にあたって、(略)別に厚生労働大臣が定める保険医療材料を使用した場合は、前号に算定した点数及び(略)第5節の各区分(略)を合算した点数により算定する。」の要件に該当するため、各々の手技料が算定できる。
 傷病名等において広範囲熱傷のように部位が特定できない場合は、診療内容も含めて総合的に判断する必要がある。
 なお、平成26年度診療報酬改定において、次の留意事項通知の下線部が改正されたことから、複数部位に対する取扱いが明確にされたものである。

【平成26年3月5日付け厚生労働省通知保医発0305第3号(抜粋)】
 (6)原則として1患者の同一部位の同一疾患に対して1回のみの算定であり、1回行った後に再度行っても算定できない。ただし、医学的な必要からそれ以上算定する場合においては、その詳細な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

2.K718虫垂切除術の「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものの取扱いについて

≪平成29年4月24日≫

取扱い

 K718虫垂切除術の「2」虫垂周囲膿瘍を伴うもの又はK718-2腹腔鏡下虫垂切除術の「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものについては、膿瘍を伴う旨の傷病名、コメント、生食等の洗浄液の使用又は排液ドレーン等がある場合は、「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものの算定を認める。
 上記以外で判断が困難な事例について、「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものを算定している場合は、保険医療機関に症状詳記等を求めるか、「1」虫垂周囲膿瘍を伴わないものとするかについて、当該手術の治療経過等を含めて医学的に判断する。

取扱いを作成した根拠等

 平成28年3月4日付け厚生労働省告示第52号第2章第10部手術のK718虫垂切除術又はK718-2腹腔鏡下虫垂切除術については、「1」虫垂周囲膿瘍を伴わないものと「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものに区分されている。
 K718虫垂切除術又はK718-2腹腔鏡下虫垂切除術について、傷病名又は症状詳記に膿瘍を伴う旨の記載がある場合のほか、当該記載がない場合においても膿瘍に対する処置等として生食等の洗浄液の使用又は排液ドレーン等の算定がある場合は、虫垂周囲膿瘍を伴っていることが判断できることから、「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものの算定を認める。
 傷病名等に膿瘍を伴う旨の記載がなく、生食等の洗浄液の使用又は排液ドレーン等の算定がない場合においても、病態によりガーゼのみによる処置等で対応することもあるが、虫垂周囲膿瘍を伴っていることについて、当該手術後の治療経過等も含めて総合的に判断する必要がある。
 傷病名に膿瘍を伴う旨の記載がなく症状詳記等により「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものの算定を認める場合にあっては、今後、保険医療機関の請求にあたりICD10に示された腹腔内膿瘍を伴う病名を求める等、連絡する。
 以上のことから、膿瘍を伴う旨の傷病名、コメント、生食等の洗浄液の使用又は排液ドレーン等がなく、「2」虫垂周囲膿瘍を伴うものを算定している場合は、保険医療機関に症状詳記等を求めるか、「1」虫垂周囲膿瘍を伴わないものとするかについて、当該手術の治療経過等を含めて医学的に判断するとした。

3.K204涙嚢鼻腔吻合術又はK206涙小管形成手術における涙液・涙道シリコンチューブの取扱いについて

≪平成29年4月24日≫

取扱い

 K204涙嚢鼻腔吻合術又はK206涙小管形成手術に使用した涙液・涙道シリコンチューブについては、平成28年3月4日付け保医発0304第7号「特定保険医療材料の材料価格算定に関する留意事項について」の(12)に「ブジー付チューブは、涙嚢鼻腔吻合術又は涙小管形成術に使用した場合は算定できない。」と記載されていることから、算定を認めない。

取扱いを作成した根拠等

 平成28年3月4日付け保医発0304第10号「特定保険医療材料の定義について」の023涙液・涙道シリコンチューブの定義に「薬事法承認又は認証上、類別が「機械器具(51)医療用嘴管及び体液誘導管」であって、一般的名称が「涙液・涙道シリコーンチューブ」又は「ヘパリン使用涙液・涙道シリコーンチューブ」であること。」と示されている。
 シラスコンN-Sチューブについては、薬事法承認又は認証上において、「機械器具(51)医療用嘴管及び体液誘導管」であって、「涙液・涙道シリコンチューブ」に分類されるため、別途算定を認めない。

4.同一側の橈骨骨折かつ尺骨骨折に対し、前腕骨の一方にK045骨折経皮的鋼線刺入固定術を実施し、もう一方にK046骨折観血的手術を実施した場合の取扱いについて

≪平成29年4月24日≫

取扱い

 同一側の橈骨骨折かつ尺骨骨折に対し、前腕骨の一方にK045骨折経皮的鋼線刺入固定術を実施し、もう一方にK046骨折観血的手術を実施した場合、それぞれの所定点数の算定を認める。

取扱いを作成した根拠等

 平成28年3月4日付け保医発0304第3号「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添1の第2章第10部手術のK046骨折観血的手術の留意事項通知に「前腕骨又は下腿骨骨折の手術に際し、両骨(橈骨と尺骨又は脛骨と腓骨)を同時に行った場合であって、皮膚切開が個別の場合には、別の手術野として骨折観血的手術の「2」の所定点数をそれぞれの手術野について算定する。」と記載されている。
 当該留意事項通知から両骨の橈骨と尺骨を同時に行った場合であって、アプローチが個別に行われており、別の手術を施行した場合は、それぞれの所定点数を算定できると考える。
 また、K045骨折経皮的鋼線刺入固定術は経皮的手術であり、皮膚切開を必要としないため、皮膚切開を必要とするK046骨折観血的手術と同一皮切で施行されない。
 したがって、アプローチが個別であり、それぞれ別の手術であることから、同一側の橈骨と尺骨は、それぞれの所定点数の算定が認められる。

5.切創に対する皮膚欠損用創傷被覆材の算定について

≪令和2年7月27日≫

取扱い

 切創に対する皮膚欠損用創傷被覆材の算定は、原則として認められない。

取扱いを作成した根拠等

 皮膚は、表皮・真皮・皮下組織(脂肪等)に大別され、物理的な皮膚の損傷が表皮・真皮内のものを 「傷」といい、その下の皮下組織や筋肉などにまで達した傷を「創」という。
 創傷は、開放性損傷と非開放性損傷を意味するものであり、創傷の形態に基づき切創、割創、刺創、挫創、裂創等に分類される。
 切創は、刃器、ガラス片などがその長軸方向に、体表を切線状に移動することにより組織が離断された創をいい、一般に創口は長く、創縁は整い、線状に走り、表皮剥脱はないか、あっても少ない。創角は両端とも尖鋭、創面は平滑で、組織挫滅はほとんどないとされている。(南山堂医学大辞典より)
 切創の治療は、医療用テープでの創の密着、糸による創縫合、医療用ホチキスでの創閉鎖等の処置を行うが、受傷後長時間が経過した場合は、感染をおこすため、洗浄や消毒によって創の清浄化を図った後、縫合閉鎖を行う。
 皮膚欠損用創傷被覆材は、厚生労働省通知「特定保険医療材料の定義について」において、「真皮以上の深度を有する皮膚欠損部位に対して創傷治癒の促進、創傷面保護及び疼痛軽減を目的として使用するものであること」と定義されている。
 皮膚欠損は、皮膚の一部が欠けてなくなった状態であり、皮膚潰瘍は、何らかの原因によって皮膚に穴(潰瘍)ができることである。
以上のことから、切創は通常皮膚欠損や皮膚潰瘍を伴わないものであり、治療に当たって皮膚欠損用創傷被覆材の使用が必要とは考えられないことから、原則として認められないと判断した。

6.肝癌に対して抗癌剤を使用せず、K615血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)「2 選択的動脈化学塞栓術」を算定した場合の取扱いについて

≪令和4年1月31日≫

取扱い

 肝癌に対して抗癌剤を使用せず、K615血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)「2 選択的動脈化学塞栓術」を算定した場合については、「3 その他のもの」に該当するものと判断し、原則として認められない。

取扱いを作成した根拠等

 K615血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)については、「1 止血術」、「2 選択的動脈化学塞栓術」、「3その他のもの」で評価され、厚生労働省通知において、「カテーテルを肝動脈等に留置して造影CT等を行い、病変の個数及び分布を確認の上、肝細胞癌に対して区域枝より末梢側において肝動脈等の動脈化学塞栓術を行った場合には、「2」により算定する。」と記載されている。
 選択的動脈化学塞栓術については、今日の治療指針2017(医学書院)において、肝動脈化学塞栓療法(TACE)として「肝動脈に塞栓物質を注入させることで血流を遮断し、肝細胞癌などの多血性腫瘍を阻止させ、壊死に陥らせる。非癌部への影響を少なく、できるだけ栄養血管のみを選択的に塞栓することが好ましい。」と記載され、その手順において「栄養血管に対してマイクロカテーテルを選択的に挿入し、緩徐に抗癌剤と塞栓物質を注入する。」との旨、記載されている。
 また、日本肝臓学会が作成した2013年版肝癌診療ガイドラインにおいて、肝動脈塞栓療法(TAE)及び肝動脈化学塞栓療法(TACE)等の経カテーテル的動脈内治療(血管塞栓術)については、次のように記載されている。

1.肝動脈化学療法(TAI)
  抗癌剤の肝動注療法であり塞栓物質は使わない。
2.肝動脈塞栓療法(TAE)
  ゼラチンスポンジ、多孔性ゼラチン粒、アイバロンやその他の球状塞栓物質等の固形塞栓物質を用い
  て動脈内を塞栓する方法で、抗癌剤は使用しない。
3.肝動脈化学塞栓療法(TACE)
  抗癌剤と固形塞栓物質を用いて行う化学塞栓療法。

 これらのことから、厚生労働省通知の「肝動脈等の動脈化学塞栓術」については、ガイドライン等に記載されている固形塞栓物質を用いて動脈内を塞栓し、抗癌剤を使用しない「肝動脈塞栓療法(TAE)」とは区別されており、抗癌剤と固形塞栓物質を用いて行う「肝動脈化学塞栓(TACE)」を指すものと解される。
 以上のことから、肝癌に対して抗癌剤を使用せず、肝動脈塞栓療法(TAE)を実施した場合は、「3その他のもの」の算定が妥当とし、「2 選択的動脈化学塞栓術」は原則として認められないと判断した。

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