保険医療機関又は保険薬局は、療養の給付及び公費負担医療に関し費用を請求しようとするときは、原則、オンライン請求により行うとされています。
オンライン請求は、各月分について翌月10日までに行わなければならないとされています。
保険医療機関又は保険薬局は、オンライン請求を始めようと(又は変更)するときは、あらかじめ、次に掲げる事項を当該請求に係る審査支払機関に届け出なければならないとされています。
一 保険医療機関又は保険薬局の名称及び所在地
二 オンライン請求を行うために使用するプログラム名称、ソフトメーカー名(又は当該プログラムの作成者)及びオンライン請求を始めようとする年月
三 その他こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める事項
第1条から第3条の規定は医師、歯科医師又は薬剤師を主たる構成員とする団体で医療保険の運営及び審査支払機関の業務運営に密接な関連を有し、かつ、十分な社会的信用を有するものがオンラインによる請求の事務を代行する場合について準用するとされています。
令和6年3月31日以前に光ディスク等を用いた請求を行っていた場合は、令和6年9月30日までの間、光ディスク等を用いた請求を行うことができるとされています。 なお、令和6年10月1日以降にも引き続き光ディスク等を用いた請求を行おうとするときは、「光ディスク等を用いた請求に係る猶予届出書 兼 オンライン請求への移行計画書(様式第1号)」を審査支払機関に届け出なければならないとされています。 「光ディスク等を用いた請求に係る猶予届出書 兼 オンライン請求への移行計画書(様式第1号)」については、医療機関等向けポータルサイト経由で提出することができます。
<医療機関等向け総合ポータルサイト>
https://iryohokenjyoho.service-now.com/csm
令和6年3月31日以前に書面による請求を行っていた場合は、レセプトコンピュータを使用していない旨を、又は従事する全ての常勤の保険医・保険薬剤師の生年月日が、それぞれ次の表に掲げる日以前である旨を、令和6年2月29日までに審査支払機関に届け出たとき、書面による請求を行うことができるとされています。
なお、書面による請求を行う場合には、オンライン請求を行う体制の整備に努めるものとするとされています。
対象保険医療機関等 | 生年月日 |
---|---|
レセプトコンピュータを使用している薬局 |
昭和19年4月1日 |
レセプトコンピュータを使用している診療所(歯科に係る療養の給付費等の請求を行う場合を除く。) |
昭和20年7月1日 |
レセプトコンピュータを使用している診療所(歯科に係る療養の給付費等の請求を行う場合に限る。) |
昭和20年4月1日 |
レセプトコンピュータを使用していない診療所又は薬局 |
(1)レセコンの購入から5年(保守管理契約中(延長含む))(附則第4条第2項)
保険医療機関又は保険薬局が、平成21年11月25日以前に購入したレセコンについて、減価償却期間である5年間(減価償却期間後であっても当該レセコンの保守管理契約中(平成21年11月26日以降の延長を含む)の間)は、審査支払機関に猶予届出書を期限までに提出することで、電子レセプト請求が猶予となり、書面による請求を行うことができるとされています。
対象となるレセコンは、保険医療機関又は保険薬局が保有するもののみとなります。
対象保険医療機関等 | 猶予期間 | 免除届提出期限 |
---|---|---|
医科病院・診療所 |
購入した日から5年を経過した日(又は保守管理契約の終了の日)が属する月の末日又は平成27年3月31日のいずれか早い日 |
平成22年3月31日 |
医科病院・診療所 |
購入した日から5年を経過した日(又は保守管理契約の終了の日)が属する月の末日又は平成27年3月31日のいずれか早い日 |
平成22年12月31日 |
薬局 (注) |
購入した日から5年を経過した日(又は保守管理契約の終了の日)が属する月の末日又は平成23年3月31日のいずれか早い日 |
平成21年12月10日 |
(注) 薬局については、平成20年4月1日から平成21年3月31日までの請求件数が1,200件以下に限るとされています。
※ 猶予期間終了日の翌月診療分からオンライン請求となります。
(2)レセコンのリース契約中(延長含む)(附則第4条第2項)
保険医療機関又は保険薬局が、平成21年11月25日以前にレセコンをリース契約(平成21年11月26日以降の延長を含む)している場合は、審査支払機関に猶予届出書を期限までに提出することで、電子レセプト請求が猶予となり、書面による請求を行うことができます。
対象となるレセコンは、保険医療機関又は保険薬局が、リース契約を行っているものとなります。
再リースによりリース契約を延長した場合は、届出が必要となります。
対象保険医療機関等 |
猶予期間 |
猶予届提出期限 |
---|---|---|
医科病院・診療所 |
当該レセコンのリース契約終了日(延長契約の終了日)又は平成27年3月31日のいずれか早い日 |
平成22年3月31日 |
歯科病院・診療所 |
当該レセコンのリース契約終了日(延長契約の終了日)又は平成27年3月31日のいずれか早い日 |
平成22年12月31日 |
薬局 (注) |
当該レセコンのリース契約終了日(延長契約の終了日)又は平成23年3月31日のいずれか早い日 |
平成21年12月10日 |
(注) 薬局については、平成20年4月1日から平成21年3月31日までの請求件数が1,200件以下に限るとされています。
※ 猶予期間終了日の翌月診療分からオンライン請求となります。
下記に該当する場合は、その旨をあらかじめ(原則、請求日の1か月前に)審査支払機関に猶予届出書を提出することで、オンライン請求が猶予となり、光ディスク等を用いた請求又は書面による請求を行うことができます。
電気通信回線設備に障害が発生した場合
レセコンの販売又はリース業者との間で電子媒体による請求に係る契約を締結しているが、導入等に係る作業が完了していない場合 改築の工事中又は臨時の施設で診療(調剤)を行っている場合 廃止又は休止に関する計画を定めている場合
その他オンライン請求を行うことに、特に困難な事情がある場合
※ あらかじめ提出できないやむを得ない事情がある場合は、光ディスク等を用いた請求又は書面による請求を行う当日に届出を行うことができます。その場合、審査支払機関に連絡し、内容を確認できる資料は、請求の事後速やかに審査支払機関に提出願います。
「特に困難な事情」の範囲については、令和5年12月26日付け保発第1226第4号の厚生労働省保険局長通知において、「疑義が生じた場合には、審査支払機関を通じて厚生労働省保険局医療介護連携政策課保険データ企画室に照会するものとする。」とされていますので、個々の事例については、基本的に審査支払機関から厚生労働省に照会することとしています。
療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令(PDF:280KB)
厚生労働省保険局長通知「療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(PDF:1,035KB)