最終更新日:2025年2月26日
《令和7年2月26日新規》
催眠鎮静剤(112)
ミダゾラム【注射薬】
ドルミカム注射液10mg、他後発品あり
・ 麻酔前投薬
・ 全身麻酔の導入及び維持
・ 集中治療における人工呼吸中の鎮静
・ 歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静
〈麻酔前投薬〉
通常、成人にはミダゾラム0.08~0.10mg/kgを手術前30分~1時間に筋肉内に注射する。
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児にはミダゾラム0.08~0.15mg/kgを手術前30分
~1時間に筋肉内に注射する。
〈全身麻酔の導入及び維持〉
通常、成人にはミダゾラム0.15~0.30mg/kgを静脈内に注射し、必要に応じて初回量の半量ないし同量を追
加投与する。静脈内に注射する場合には、なるべく太い静脈を選んで、できるだけ緩徐に(1分間以上の時間を
かけて)注射する。
〈集中治療における人工呼吸中の鎮静〉
導入
通常、成人には、初回投与はミダゾラム0.03mg/kgを少なくとも 1分以上かけて静脈内に注射する。より
確実な鎮静導入が必要とされる場合の初回投与量は0.06mg/kgまでとする。必要に応じて、0.03mg/kgを少
なくとも5分以上の間隔を空けて追加投与する。但し、初回投与及び追加投与の総量は0.30mg/kgまでとす
る。
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児には、初回投与はミダゾラム0.05~0.20mg/kgを
少なくとも2~3分以上かけて静脈内に注射する。必要に応じて、初回量と同量を少なくとも5分以上の間隔を
空けて追加投与する。
維持
通常、成人にはミダゾラム0.03~0.06mg/kg/hより持続静脈内投与を開始し、患者の鎮静状態をみながら
適宜増減する。(0.03~0.18mg/kg/hの範囲が推奨される)
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児には、ミダゾラム0.06~0.12mg/kg/hより持続
静脈内投与を開始し、患者の鎮静状態をみながら適宜増減する。(投与速度の増減は25%の範囲内とする)
通常、修正在胎45週未満(在胎週数+出生後週数)の小児のうち、修正在胎32週未満ではミダゾラム
0.03mg/kg/h、修正在胎32週以上ではミダゾラム0.06mg/kg/hより持続静脈内投与を開始し、患者の鎮静
状態をみながら適宜増減する。
〈歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静〉
通常、成人には、初回投与としてミダゾラム1~2mgをできるだけ緩徐に(1~2mg/分)静脈内に注射し、
必要に応じて0.5~1mgを少なくとも2分以上の間隔を空けて、できるだけ緩徐に(1~2mg/分)追加投与す
る。但し、初回の目標鎮静レベルに至るまでの、初回投与及び追加投与の総量は5mgまでとする。
なお、いずれの場合も、患者の年齢、感受性、全身状態、手術術式、麻酔方法等に応じて適宜増減する。
鎮静、睡眠、麻酔増強、筋弛緩作用
原則として、「ミダゾラム【注射薬】」を全身麻酔を伴わない「気管支鏡検査もしくは気管支鏡を用いた手術時の鎮静」に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める。
薬理作用が同様であり、妥当と推定される。
当該使用例の用法・用量
初期投与0.02~0.05mg/kg(通常は1~3mg)をできるだけ緩徐に静脈内に注射し投与する。患者の鎮静状態に応じては、追加投与として1~2mg(0.02~0.03 mg/kg)をできるだけ緩徐に静脈内に注射することができる。
なお、投与量は年齢・体重に応じて適宜増減する。