最終更新日:2016年4月1日
《平成26年2月24日新規》
《平成26年9月22日更新》
ニトログリセリン注射液(217)
ニトログリセリン【注射薬】
ミリスロール注1mg/2mL、バソレーター注1mg、ニトログリセリン注1mg/2mL「HK」、ミオコール静注1mg
手術時の低血圧維持、手術時の異常高血圧の救急処置、急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)、不安定狭心症
本剤は、注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液、乳酸リンゲル液等で希釈し、ニトログリセリンとして0.005~0.05%(1mL当たり50~500μg)溶液を点滴静注する。
本剤は、通常1分間に体重1Kg当たりニトログリセリンとして、効能・効果ごとに下表に基づき投与する。
1~5μg/Kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。
0.5~5μg/Kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。
0.05~0.1μg/Kg/分の投与量で投与を開始し、目的とする血行動態を得るまで血圧、左心室充満圧などの循環動態をモニターしながら5~15分ごとに0.1~0.2μg/Kg/分ずつ増量し、最適点滴速度で維持する。
0.1~0.2μg/Kg/分の投与量で投与を開始し、発作の経過及び血圧をモニターしながら約5分ごとに0.1~0.2μg/Kg/分ずつ増量し、1~2μg/Kg/分で維持する。効果がみられない場合には20~40μg/Kgの静注を1時間ごとに併用する。なお、静注する場合は1~3分かけて緩徐に投与する。
ニトログリセリンは直接血管平滑筋に作用し、低用量では静脈の、高用量では静脈及び動脈の拡張作用を示すとされている。
原則として「ニトログリセリン【注射薬】」を「分娩時の緊急子宮弛緩」を目的とする治療として、1回60~90μg、最大100μgを緩徐に静脈内に投与した場合、当該使用事例を審査上認める。
薬理作用が同様であり、妥当と推定される。
産婦人科診療ガイドライン産科編 2011(日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会)