380 ブドウ糖(透析1)

最終更新日:2023年2月27日

《令和5年2月27日新規》

標榜薬効(薬効コード)

 糖類剤(323)

成分名

 ブドウ糖【注射薬】

主な製品名

 大塚糖液50%(200mL、500mL)、大塚糖液70%(350mL)、他後発品あり

承認されている効能・効果

 脱水症特に水欠乏時の水補給、薬物・毒物中毒、肝疾患、循環虚脱、低血糖時の糖質補給、高カリウム血症、心疾患(GIK療法)、その他非経口的に水・エネルギー補給を必要とする場合。

 注射剤の溶解希釈剤。

承認されている用法・用量

 水補給、薬物・毒物中毒、肝疾患には通常成人1回5%液500〜1000mLを静脈内注射する。

 循環虚脱、低血糖時の糖質補給、高カリウム血症、心疾患(GIK療法)、その他非経口的に水・エネルギー補給を必要とする場合には通常成人1回10〜50%液20〜500mLを静脈内注射する。

 点滴静注する場合の速度は、ブドウ糖として0.5g/kg/hr以下とする。

 注射剤の溶解希釈には適量を用いる。

 なお、年齢・症状により適宜増減する。


 特に50%ブドウ糖注射液(200mL・500mL製品)及び70%ブドウ糖注射液(350mL製品)は、経中心静脈栄養などの高カロリー輸液として中心静脈内に持続点滴注入する。

薬理作用

 エネルギー補給による脂質やタンパク質の分解抑制

使用例

 原則として、「ブドウ糖50%、70%【注射薬】」を「栄養障害」又は「経口摂取困難」に対して、血液透析、血液濾過、血液透析濾過又は持続緩徐式血液濾過等の治療中に透析回路の静脈側から投与した場合、当該使用事例を審査上認める。

使用例において審査上認める根拠

 薬理作用が同様であり、妥当と推定される。

留意事項

(1) 高血糖、反応性低血糖、高トリグリセライド血症、水分過剰に注意が必要であり、透析回路の静脈側から
   の薬剤投与(IDPN)実施中は血液生化学検査値や体液量をモニタリングすることが望ましい。
(2) IDPN単独では一日必要量を満たすことができないため、IDPNで栄養状態が改善しない場合は別の治療
  (経腸栄養等)を考慮する必要がある。

その他参考資料

(1) 静脈経腸栄養ガイドライン第3版

(2) ESPEN Guidelines on Parenteral Nutrition: Adult Renal Failure(2009)

(3) KDOQI Clinical practice guideline for nutrition in CKD: 2020 update

お問い合わせ

審査統括部 内科審査課、外科・混合審査課

〒105-0004 東京都港区新橋二丁目1番3号

電話:03-3591-7441