322 アミカシン硫酸塩③(結核病1)
最終更新日:2019年2月25日
《平成31年2月25日新規》
標榜薬効(薬効コード)
主としてグラム陰性菌に作用するもの(612)
成分名
アミカシン硫酸塩【注射薬】
主な製品名
(局)アミカシン硫酸塩注射液
アミカシン硫酸塩注射液100mg「日医工」 等
(局)注射用アミカシン硫酸塩
アミカシン硫酸塩注射用100mg「日医工」 等
承認されている効能・効果
(アミカシン硫酸塩注射液100mg「日医工」から抜粋)
<適応菌種>
アミカシンに感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロ
テウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、緑膿菌
<適応症>
敗血症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎
炎、腹膜炎
承認されている用法・用量
(アミカシン硫酸塩注射液100mg「日医工」から抜粋)
点滴静脈内投与の場合
通常、成人1回アミカシン硫酸塩として100~200mg(力価)を、1日2回点滴静脈内投与する。
小児は、アミカシン硫酸塩として1日4~8mg(力価)/kgとし、1日2回点滴静脈内投与する。また、新生児
(未熟児を含む)は、1回アミカシン硫酸塩として6mg(力価)/kgを、1日2回点滴静脈内投与する。
なお、年齢、体重及び症状により適宜増減する。
点滴静脈内投与の場合には、通常100~500mLの補液中に100~200mg(力価)の割合で溶解し、30分~1
時間かけて投与すること。
薬理作用
蛋白合成阻害作用
使用例
原則として、「アミカシン硫酸塩【注射薬】」を「非結核性抗酸菌症(アミカシン感受性の場合に限る。)」に対して投与した場合、当該使用事例を審査上認める。
使用例において審査上認める根拠
薬理作用が同様であり、妥当と推定される。
留意事項
(1) 当該使用例は、アミカシン感受性の非結核性抗酸菌症に限り認める。
(2) M.abscessus症以外における一次治療での使用は不適当である。
(3) 当該使用例の用法・用量
ア 通常、成人1回アミカシン硫酸塩として15mg(力価)/kgを1日1回又は7.5mg(力価)/kgを1日2回
連日点滴静注投与するか、15~25mg(力価)/kgを週3回点滴静注投与する。
なお、年齢、体重及び症状によって適宜増減する。
イ 50歳以上の場合、1回アミカシン硫酸塩として8~10mg(力価)/kgを週2~3回点滴静注投与する。
なお、年齢、体重及び症状によって適宜増減するが、1日の最高投与量は500mg(力価)までとす
る。
ウ 小児1回アミカシン硫酸塩として15~30mg(力価)/kgを連日点滴静注投与するか、15~30mg
(力価)/kgを週3回点滴静注投与する。
なお、年齢、体重及び症状によって適宜増減する。
(4) 著しい肥満の患者では、理想体重分投与量に、理想体重と実体重の差の体重分投与量の40%を合算し
た投与量とする。
(5) 投与開始1週間後から必ず定期的に血中濃度測定を行い、至適投与量に調節する。
ア トラフ値<5mg/L
イ 最高血中濃度25-35mg/L(週3回投与の場合65-85mg/L)
(6) 高齢者、るい痩を生じた患者、腎障害のある患者、腎機能低下の患者には、投与量を減量又は投与間隔
を空けて使用するなど、慎重に投与量を調節する。
(7) 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとど
める。
(8) 本剤をMAC 症を含む非結核性抗酸菌症に使用する際には、投与開始時期、投与期間、併用薬等につい
て国内外の各種学会ガイドライン等、最新の情報を参考にした上で投与する。
(9) アミノグリコシド系抗菌薬に対する遺伝的な感受性により、投与初期から聴力障害を呈する場合がある
ため、投与前に慎重に問診を行う。
(10) 聴力低下の防止及び早期診断のため、本剤の投与開始前から投与終了1か月後まで、月に1回程度聴力
検査を行うことが推奨される。
お問い合わせ
審査統括部 内科審査課、外科・混合審査課、歯科審査課
〒105-0004 東京都港区新橋二丁目1番3号
電話:03-3591-7441
